全館空調を上手に使うコツ
2024年12月23日
BLOG > 住まいのノウハウ
こんにちは、吉村一建設です!
今回は多くの住宅メーカーや工務店が導入を進めている「全館空調」についてお話しします。
新築を考えている際、電気代やシステム活用に関する不安を抱える方もいらっしゃるでしょう。
そこで、全館空調を効率よく活用するためのポイントをお伝えします。新築を検討中の方や全館空調に興味のある方は、ぜひご参考にしてください。
全館空調のメリット・デメリットを徹底比較
全館空調はアメリカなどで普及が進み、日本でも導入する住宅会社が増えてきました。
全館空調の最大のメリットは「家全体の温度が均一になる」点です。
従来のエアコンとは異なり、家の中で部屋ごとの温度差が少なく、快適な温度環境が保たれます。
また、全館空調は換気や空気清浄も行えるため、室内の空気環境も良好に保てるのが特徴です。
さらに、壁掛けエアコンのような目立つ機器が不要で、すっきりとしたインテリアが実現可能です。
一方、全館空調にはコストやメンテナンスの手間がかかることもあります。
また、電気代が気になる方もいるかもしれませんが、適切な設定温度で稼働させることでエネルギー効率も向上します。特に、家の断熱性能が高いと、電気代の抑制が期待できます。
全館空調はこんな方におすすめです
・室温のムラが気になる
・常に清潔で快適な空気環境で過ごしたい
・メンテナンスを定期的に行うことに抵抗がない
・すっきりとしたインテリアを好む
・広々としたリビングや開放的な間取りを検討している
全館空調を上手に使うための8つのコツ
その①適切な温度設定で快適さと効率を両立
全館空調の特徴は、ゆっくりと安定した温度調整ができること。
エアコンのように急激に温度を下げたり上げたりするのではなく、適切な設定温度を維持しながら少しずつ家全体を冷暖房します。
おすすめは冷房26~28℃、暖房20~22℃程度。この温度に設定し、温度の変動を最小限にすることで電気代も抑えられ、快適に過ごすことができます。
その②電源は“つけっぱなし”がコツ
多くの方が省エネのために頻繁にON・OFFを繰り返しがちですが、全館空調の場合は起動時に一番電力を消費します。そのため、一度稼働させたら適温を保ちながら連続運転させることが、省エネに繋がります。電源の切り替えは少なくし、設定温度を微調整することで効率的に活用しましょう。
その③自動運転を賢く活用する
全館空調の自動運転は、気温の変化に合わせて冷暖房を切り替えてくれます。
ただし、室温差が大きいと頻繁に切り替わるため、必ずしも省エネになるわけではありません。
春・秋の気温が安定している時期は手動でモードを切り替えたり、冷暖房を完全にオフにすることも考え、季節に応じた柔軟な使い方をしましょう。
その④季節ごとに運転モードを見直す
春や秋など気温が落ち着いている季節には、冷暖房機能をオフにしても問題ない日があります。
ただし、換気システムはそのまま稼働させておきましょう。
湿度や空気の流れが止まるとカビやダニの発生に繋がるため、空気の循環は保ちながら、冷暖房機能のみ調整することが大切です。
その⑤電気代も工夫次第で軽減できる
全館空調は消費電力が大きいと思われがちですが、太陽光発電と組み合わせるなどの工夫をすれば、電気代もコントロールできます。
また、家全体を温度調節するため、各部屋に個別エアコンをつける場合と比較して意外に効率的。ライフスタイルに合わせた電力プランを検討することで、電気代も見直せるでしょう。
その⑥冬の乾燥には「全熱交換型」を選択
空気の入れ替えが活発な全館空調では、特に冬に乾燥が気になる場合があります。
この場合は、排気と吸気を同時に行い、湿度のバランスを保つ「全熱交換型」がおすすめです。これにより冬場でも室内の快適な湿度が保たれ、過ごしやすくなります。
その⑦メンテナンスのしやすさも要チェック
全館空調の効率を維持するには、定期的なフィルター清掃や交換が必要です。
機種によってメンテナンス方法や頻度が異なるため、掃除が簡単なタイプや手間のかからないモデルを選ぶと、長期にわたり快適に使用できます。導入前に確認しておくと良いでしょう。
その⑧家の断熱性・気密性を整える
全館空調を活かすために、家自体の断熱性や気密性も重要です。
隙間が多いと、せっかく調整した空気が外へ逃げやすくなり、エネルギー効率が低下してしまいます。これにより家全体の温度が安定し、より少ないエネルギーで快適な空間が維持できますので、建築会社と相談しながら家の断熱・気密性にも配慮しましょう。
まとめ
全館空調は、室温のムラを減らし、快適な空間を提供する優れた設備です。
ただし、その効果を最大限に活かすためには、住宅の気密・断熱性の確保や正しい使い方が重要です。吉村一建設では、豊富な施工経験をもとに、お客様に最適な全館空調のご提案をいたします。気になる点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
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